「野中くん発 ジブリだより」2024年1月号

 このたびの能登半島地震により被害にあわれた方々に心よりお見舞い申しあげます。救援の進展と被災地の復旧を祈念いたします。

 皆様、本年も宜しくお願い申し上げます。スタジオジブリのホームページには恒例の、宮﨑駿監督がその年の干支を題材に描いた年賀状が今年も掲載されております。よろしければご覧下さい。

 昨年は「君たちはどう生きるか」公開がジブリにとって最大の出来事でした。秋以降に始まった海外での公開も好評で、台湾、韓国、フランス、アメリカ等では封切り時にランキング1位を記録、また、ニューヨーク、ロサンゼルス、ボストンの各映画批評家協会賞、さらにはゴールデングローブ賞をアニメーション部門で受賞するなど、興行だけでなく作品自体も高く評価して頂いていて、有難いことです。年は変わりましたが、日本でもまだ上映していますので、引き続き宜しくお願い申し上げます。本作については、三鷹の森ジブリ美術館で企画展示「君たちはどう生きるか」展も昨年11月から始まりました。三部構成の予定で、まずは第一部「イメージボード編」を現在開催中ですが、ジブリ美術館としては初めて、展示室を"普通の美術館"のように造作し、1点1点の絵をじっくり観てもらえるようにしていて新鮮です。また、宮﨑駿監督が描き下ろし制作したパノラマボックス「黄金の門」も見応えがあります。5月からは「レイアウト編」、11月からは「背景美術編」を予定しており、企画・監修を務めるのは宮崎吾朗監督。ジブリ美術館は日時指定の予約制、詳しくは公式サイトをご覧下さい。

 さて、昨年に引き続きといえば、ジブリパークの第2期も、昨年11月に開園した「もののけの里」に続いて本年3月16日(土)には「魔女の谷」が開園。これでジブリパークの5つのエリアがすべて揃うことになります。昨年末には「魔女の谷」の詳細と、新しいチケットの仕組みが発表されましたが、3月以降の入場分からは、今までエリアごとに販売してきたチケットから、ジブリパークを一体のものとして楽しんで頂くチケットに変更になります。詳しくは公式サイトをご覧下さい。

 最後になりましたが、現在、ジブリ関連の展覧会は「金曜ロードショーとジブリ展」(富山県美術館)、「鈴木敏夫とジブリ展」(愛媛県美術館)、「ジブリパークとジブリ展」(高知県立美術館)、「高畑勲展」(静岡市美術館)、「アニメージュとジブリ展」(大丸神戸店)を開催中です。こちらもどうぞ宜しく。

(この文章は1月10日配布の月刊小冊子『熱風』用に昨年中に執筆した原稿を一部修正しております)