2007年03月

3月1日(木)
制作業務局長の野中さんが、最近、ふと見ると眼帯をしている。1ヶ月前にもしていたと思ったが、先週からまた復活。なにやら急に眼球が痛みだすようで、そもそもの原因ははっきりしないらしいのだが、角膜の表面がはがれていると医者に言われたそう。目薬をさして安静にしていると直ってくるが、直りかけるとなぜかまた表面が傷ついてしまうそうで、そうなったら医者に行くしか無いとか。そういえば作画の古屋さんも今週は目の痛みで休んでいるし、何か目に良くないことがこのスタジオにあるのだろうか?
 
久しぶりに、第2日テレの田村さん他、NTVのみなさんが広報部に来社。この春、第2日テレのジブリショップをグレードアップし、ジブリチャンネルと統合して、総合的なジブリ応援サイトを企画して下さるというお話。今年の夏もジブリはイベントや企画が一杯なので、告知することはたくさんあり、とってもありがたい提案で感謝する。とはいえ打ち合わせの時間は30分もなく、その後は吉祥寺に出かけて、全員で"もつ鍋"を満喫。こうして親睦は深まっていくのだろうが、確かに"飲ミニケーション"の国だと思う、日本は。
 
 
3月2日(金)
ようやくプロ野球のオープン戦も始まり、本格的な球春到来。暫くオフシーズンだった我が野球チーム"梶野町ビッグマウス"もそろそろ活動を再開すべく各自自主トレを始めている。今日は我がチームのエース、ナヨが投球練習を行なう。それにしても一年も投げていると人間は成長するもので、最初のころはコントロールと球威のバランスが全然取れていなかったはずなのだが、今はそのバランスがなんとかなり始めている。もちろん完璧なコントロールではないが、高低左右の大枠の中で自信を持って投げている感じがありちょっと頼もしい。まあ、問題は体力不足なんだろうが。ナヨ、走りこんで下半身の体力を付けてください。"ラン乱倶楽部"が待ってます。
 
この日、鈴木プロデューサーが「第2回渡辺晋賞」を受賞する。芸能大手ワタナベプロダクションの創始者にちなんで設けられた賞だ。福岡から手嶌葵ちゃんも駆けつけて、お祝いに「テルーの唄」をアカペラで披露していたとか。その他にも、クレイジーキャッツの谷啓さんや、中尾ミエさん、伊東ゆかりさん、園まりさんら3人娘、青島幸男さん関係など、ナベプロが誇る、鈴木さんやNTV奥田さんの青春時代の憧れの芸能人大集合といった感じ。こんな賞をいただけるのも、徳間社長や宮崎さんと出会ったおかげですと謝辞を述べる鈴木プロデューサーであった。
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「葵ちゃん、素敵ですね」
 
東北芸術工科大の卒業生である美術の西川君と佐藤さんが、母校の学校案内の取材を受ける。社内の何箇所かで写真を撮ったのだか゛、玄関での一枚の時、突然「ネコ、連れてきていいですか?」と佐藤さん。そして、ご覧のようにウシコを抱いての撮影となる。だが、なんとんく西川君の表情が固く、強張っている感じ。終わって、西川君は「僕、猫アレルギーなんですよ。必死でウシコから遠ざかってました」と。せっかくの母校のインタビュー写真の出来はいかに?
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「ネコを見ないように頑張る西川くん」
 
この日の夜、ジブリ"にくぶ"第2回集会で、広報部田村と西岡、昨日に続き"もつ鍋"へ。それも全く同じ店。「昨日もいらしてましたよね」と、店員さんにも声かけられる。嗚呼、絶対に「この人たちは、まれに見る"もつ鍋好き"なんだ」と誤解されたに違いない...(泣)。
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「フレッシュなキャベツとニラがたっぷり。健康に良いです。お勧めします。二日続けて食べる必要はないですが...」
 
 
3月3日(土)
百瀬さんの部屋、通称"百部屋(モモベヤ)"に駐車場が出来る。といっても、いわゆるミニカーのだけど・・・。以前に集めたミニカーを、これまでは机の上などに置いていたのだが、小さすぎてディスプレイしている感じにならなかったようで、ある日、駐車場を作って並べれば見栄えがするのではと思いつき、美術部の田中さんに発注?をして描いてもらったそう。確かにこうして見るとミニカーとはいえ、豪華な車の並ぶ立派な駐車場ですね。東小金井には無いですよ、こんな高級車ばかり並ぶ駐車場は・・・。
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「マリリンモンローが頭越しに見える素敵な駐車場です」

今年は史上最高の暖冬なのは百も承知の上での話。それにしても、制作業務の品川君の温度感覚はちょっと変だと思う。土曜日になると真冬でも半袖のTシャツ一枚になるのである。1月20日の小金井で雪が舞った土曜日でさえ半袖だったから単なる暑がりというレベルは超えていると思う。きっと、毎日飲んでいる輸入物のサプリに秘密があると睨んでいるのだか、真相はいかに。(彼にはまだまだ解明されない謎が多いのだ...)
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「今日も半袖Tシャツで元気いっぱい。彼のことも、"ラン乱倶楽部"が待ってます。」
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「彼が常用している謎のサプリ。一粒が日本のものより大きいんですよ」
 
 
3月5日(月)
昨日、ラン乱倶楽部の面々が三浦マラソンのハーフの部、10キロの部に参加し、それぞれのメンバーが無事完走。制作の郷平も出走し、制限時間ギリギリでゴールするという快挙?を成し遂げる。この三浦マラソンのハーフコースには、ラン乱倶楽部の部長、島宮さんも音をあげそうになるほどの急な坂道があり、出社してきた郷平は筋肉痛というよりは膝の痛みを庇うために、かなり変な歩き方で社内を歩いてたという。とにかく無事に完走できて良かったのだが。
 
この日、動画協会でお世話になっている手塚プロの著作権事業局局長の清水さんのお母さんの通夜がしめやかに行なわれる。日ごろから公私ともに、とてもお世話になっている人なので、ジブリからは広報の西岡部長とイベントの田中プロデューサーが参列する。人望の厚い方なので大勢の参列者がいらしていてとても盛大な通夜であった。ただ、慣れない神式の通夜ということで、どうやって玉串奉奠をして良いのか自信がなく、あわてて作法のパンフレットを見返すふたり(とその他の参列者たち...)なのであったが。お母様のご冥福をお祈りします。
 
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「みなさんも参考にしてください。」
 
 
3月6日(火)
宮崎さんが次回作○○○の原画打ち合わせの件で制作の郷平のデスクまで来たのだが、あいにく食事に出ていたのでメモ書きを置いていく。そのメモを書いているときにボソッと、こんなに"作打ち"ができるなら全部で2000カットぐらい出来るんじゃない?と恐ろしいことをつぶやく。それを耳にした隣にいた制作渡邊が思いっきり首を横に振りながら、「もし2000カットいくようなことがあれば進行の慎太郎、サンキチにも原画を描かせないと間に合わなくなりますよ」とけん制するも、宮崎さんは「それは面白い。どんどん描いてもらおう」とニコニコしながら去っていく。さすがに2000カットは冗談だと思うのだが、ジブリは時々冗談が本当になることがあるので、素直に笑えないのが制作の哀しいところ。
 
 
3月7日(水)
長池ネイチャーセンターの富永さんが、久々にジブリに来社する。富永さんは、「平成狸合戦ぽんぽこ」の時からのお付き合いで、高畑監督もお世話になった方である。現在は公園の管理やまちづくりの仕事もしていて大変そうだけど、とても生き生きしている様子だった。高畑監督も一度遊びに行きたいといっているのだが、なかなか多忙ゆえ実現できていない。春になって仕事がひと段落したら、是非とも高畑監督を連れて遊びに行かなければと改めて思う。
 

~長閑な話題3~
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「おきもの?」
 
 
3月8日(木)
出版部の車が新しくなる。というのは、制作と業務の車はどれも背の高いミニバンになってしまい、せめて一台だけは背の低い(といっても普通の背の高さ)車が必要だということで買い換えたもの。車高は普段は全く気にならないのだが、いざ立体駐車場に入れるときになると高さが邪魔になり入庫することが出来ないことが多々あるのだ。立体駐車場に入り、運転の初級者?でも運転しやすいサイズをという要望を取り入れて選定したのだが、PD室のナヨは「これでも大きい」といって切ない顔をしているとか。運転者が運転席で感じる車の大きさは、人それぞれ。もちろん絶対的なサイズの違いもあるのだが、恐らくそれ以上に経験によって培われる乗り物のイメージなどで違ってくるのだと思う。さてナヨのイメージはどのくらい?ひょっとしてまだ自転車ぐらいだったりして...。
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「新車と入れ替え中。さらばファンカーゴ」
 
この日、このHPをはじめとするジブリのHP関係の制作をやってもらっている宇部の髙井真一さんが打ち合わせで上京、ジブリにも来社する。いつもパワフルな人なのだが、今回も新種のグッズを身にまとい、一段とグレードアップしていた。なんだか、会うたびに"いでたち"が変わっており次回はどんなか、今から楽しみにさえ思う。こんな好奇心旺盛でパワフルな人だから、IT関係に疎いジブリのスタッフにとっては神のような存在で、全てを彼に頼り切ってしまっているのである。この日も、美術館ライブラリー次回作「アズールとアスマール」のHPについて発注したのだが、どんなHPになるのか出来上がりがとても楽しみなのである。
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「サイバーな中にも和のテイストを取り入れた機能的なスタイル」
 
 
3月9日(金)
次回作○○○で原画を担当している山下さんが一回目の作打ち分を終わらせ、明日から二回目の作打ちに入る。それにしても早い! 制作の読みを見事に裏切る速さで原画をあげてくれている。それも簡単なシーンではないところなのに・・・。次に受け持つシーンもかなり大変なところ。作打ちに同席した郷平は、また大変なシーンを持たされ、打ち合わせだけでぐったりしてしまうのではないかと心配していたのですが、当の山下さんは宮崎監督から、「ルパンみたいにやっていいから」と言われ意気揚々と机に戻っていった様子。動かすことへの純粋な喜びとでも言うのだろうか。アニメータの真髄を垣間見たような気がするのだった。
 
久々に、新宿で2ヶ月ぶりにアニメフェアの合同MTGが開かれる。ジブリからだけでなく、プロダクションIGさんや日テレさんとともに新宿東口の"椿屋"で行なうムービックプロモートサービス(MPS)さんとの打ち合わせだ。関係者の間では、すっかり"カレーミーティング"として定着しているということは以前にも述べたと思う。いよいよアニメフェアまであと10日あまりとなり、最後の打ち合わせなのだが、出席者全員、カレーをとても楽しみにしており、MPSの宮本さんは奥さんから、「私もカレーを食べに行ったらダメかな?」とおねだりされているそう(奥さんも関連会社で働いているのです)。今回もカレーを出席者全員でおいしくいただき、ついにアニメフェアは22日に初日を迎えます。
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「カレーも今回で食べ収め。食べる人の意気込みが違う!?」
 
夜、ジブリでは原恵一監督最新作「河童のクゥと夏休み」の特別試写が行なわれる。
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まだ完成版ではなく、エンドロールや主題歌もなく、尺も確定していない状態だったのだが、上映終了後には、ぽろぽろと泣き出すスタッフが続出する感動作だった。高畑監督も観て「とても良心的な作品。こういう作品にヒットしてもらいたいね」と後日、感想を述べていた。ただ、2時間17分もあったせいか、映写機に相当な負担だったらしく上映開始でフィルムが止まってしまい、ジブリの映写技師古城君にとっては冷や汗モノの10分間だったことだろう。お疲れ様でした。
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「映写室の古城君、奮戦中...」
 
 
3月10日(土)
三鷹の森美術館ライブラリーの第一弾となる「春のめざめ」の公開まで一週間と迫ってきたのだが、スタジオではもう夏休みに公開する第二弾作品「アズールとアスマール」の吹き替え作業に入っている。というわけで、今日は子役のオーディションが行われた。そうなのです! 「春のめざめ」と違って、この作品は長編ということもあり、吹き替え版を制作しているのである。候補者のリストと経歴を見ながら、ポスプロの津司さんは高畑監督とともに「ハンサングンだ!」などと韓流ドラマの吹き替えの経歴を見つけて盛り上がっていたらしい。
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「画はまだお見せできません。でも着々と進行しています」
 
 
3月12日(月)
春の到来とともに、社内の部活動が少しずつ活発になってきている。以前ハンドベル部が結成されたことはお伝えしたが、着々と課題曲も決まり、練習にも熱が入り始めた様子。とはいえ未経験者も多いので、まずはドレミファソラシドの音階をスムースに鳴らす練習から始めているとのこと。期待して大丈夫ですよね、今年の忘年会での演奏・・・。
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「クリスマスには、間に合わせたいッ」
 
ジブリ美術館へはJR三鷹駅から玉川上水沿いの道を歩いてゆく。この道は車も多いのだが、季節の花もたくさん咲いていて、こんな天気の良い日には、ちょっとホッとできたりする。館長ブログにもあるように桃の花や梅の花も綺麗だが、傍らにはスミレの花なんかも咲いている。たまには足元に目を向ける、心の余裕を持ちたいものです。
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「スミレは咲いたか~桜はまだかいな~♪」
(ちなみにこの写真はスミレじゃないそうです。ご指摘ありがとうございます。)
 
 
3月13日(火)
美術館で採用されたアルバイトスタッフがジブリ見学にやってくる。こういう時の案内は、広報の伊藤部員の出番だ。アニメーター出身の彼にとっては、アニメーションの作り方を説明するのも、お手の物。アニメーションスタジオを初めて見学するアルバイトさんたちにとって、やはり見ものはアニメーターの職場、作画ルームだ。作画机に向かってもくもくと仕事をしている様子は、ジブリが普通の会社と違った、工房かアトリエといった雰囲気を感じさせるからだ。おまけに、門外不出の次回作ポニョの画がいたるところに貼られているし...。さらに、宮崎監督の机も普通にあるし...。(申し訳ないのですが、一般の方の見学はできません。ご了承ください。)
 
この日、ブエナビスタホームエンターテイメントの「春のコンベンション」が有楽町で開かれる。ビデオ販売に従事する人、マスコミなどを読んで、ブエナの今後発売のラインナップや戦略を説明する催しだ。大スクリーンを自在に操りながら、パリッとしたスーツ姿で、それもスタンディングで行なう洗練されたプレゼン。さすがにディズニーは一味違うなぁと思っていると、そこに鈴木プロデューサーのVTRが登場。その瞬間ジャージを着てくつろいだ姿の鈴木さんの「ども、鈴木です」といういつもの笑顔が大写しになると、それまでの緊張は一気にほぐれ、会場から思わず笑いが...。鈴木さんの、他人に気を許させてしまうマジックの一旦を見る思いの一瞬でした。
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「かっこいいプレゼンテーションです」
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「鈴木さん、大画面で登場!」 
 
 
3月14日(水)
今日はホワイトデー。ジブリの女性陣の机の上にはバレンタインデーのお返しの甘いスイーツがいくつも集まってきていた。比較的女性の多い部署では、当然一度では食べきれないほどの量が集まっているので、今日は何を食べて、明日は何を食べるのかを楽しそうに相談している様子。それにしても甘いものは男性より女性のほうが似合いますよね、やっぱり。女性の周りにあるほうが何だか楽しそうに感じるのは僕だけでしょうか?
 
とはいえ、3スタでは、もらった男性がおのおの別々にお菓子を届けたので、ひとりひとりが御覧のような状態に。嬉しい悲鳴を上げる女性陣。「賞味期限はいつだっけ」「これはしばらく大丈夫」とひとつずつ確認しながら、食べる順番を決めていたのだった。「今日はお昼、もう食べられない」という長澤さんの言葉に、「エッ!」と弁当が売れ残る恐怖に思わず反応する、弁当番町イトノンだった。
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「集まったお菓子たち。しょっぱいものも食べたいよお」 
 
3月15日(木)
最近、鈴木さんは書道に凝っている様子で、しきりに筆で文字を書いている。最初は、マンガチックな鈴木フォントだったのだが、最近はなかなかサマになっていて、本人もまんざらではないらしい。冗談ではなく、映画のタイトルなんかに採用され始めている。そのうち、ぜんぜんジブリと関係ない映画でも、「題字:鈴木敏夫」のクレジットを目にするかもしれません。みなさん、これからは題字に注目を。
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「これは題字ではありません。ある人の退院祝いに書いたものです。」
 
この日から、海外事業局にアミーこと網崎さんが、産休から復帰する。新人が多い海外事業局の良き先輩としてよろしくお願いします。ただ、「今日からまた働きます」と挨拶に行った先々で、「(旦那の)ナヨはいつから育休に入るの?」と聞かれていたとかいないとか...。ちょっと切ない表情のナヨだった。
 
 
3月16日(金)
イマジカのスタッフが来社し、撮影監督の奥井さんと次回作ポニョに向けての技術的な方針の打ち合わせを行なう。イマジカとはかれこれ長い付き合いになりますが、それでも作品のたびに課題はあるわけで、作品のスタイルによってフィルム化或いはDLP化していく方向や方針が変わってくるのである。そのために毎回綿密な打ち合わせは欠かせない。今回もいろいろ無理を言うと思いますが、よろしくお願いします。
 
アニメフェアの準備がようやく本格化している。パネルの校正をムービックさんと行なったり、人員のシフトを組んだり、会場で流すDVDの画像を編集したり。ところがここに来て、深刻なのは、配布物の保管場所であることがわかってくる。今回、会場では、3万枚のクリアファイルに入れたチラシを配ることにしているのだが、チラシもここに来て、いろいろと追加のものが出てきて、このままだと段ボール箱で200箱以上になりそうな勢いなのだ。「10段以上に積んだらストックヤードに入る」「日テレさんとかIGさん、動画協会に置かせてもらう」「ホテルを取って入れる」「毎日搬入?」など対策を考えては見るが決め手はない。とにかく、全部搬入されてから考えよう、といたってのんきな責任者代行、西岡広報部長なのである。結末はいかに?
 
 
3月17日(土)
昨日は東京で観測史上最も遅い初雪が降る(小金井では1月20日に観測しているのだが...)。ここまでくると、初雪という言葉が全く似合わない時期なので何かピンとこない。ただ、この時期によくある寒の戻りだが、今年は、2月が暖か過ぎたせいで特に厳しいように思う。これを抜けると本当に春がやってくると思うのだが。

というわけで、今日は、美術館ライブラリー劇場公開作品「春のめざめ」の初日。朝から、渋谷のシネマアンジェリカに関係者が集合する。美術館、ジブリだけでなく、東宝アド、日本テレビ、ローソン、ローソンチケット、徳間書店、などなどこのプロジェクトにかかわった人たちがいてもたっても居られず、渋谷に集合というわけだ。初日の入りは、なかなか良く、行列も結構出来ていた。ホッとする一同なのだが、渋谷駅までできる行列が見たかったというのは、ちょっぴりぜいたくな夢なのかなぁ。
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「ぜーんぶ集まった関係者です」
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絵本も全国書店で発売されました。ご一読のほどを!」 
 
 
3月19日(月)
「崖の上のポニョ」製作発表の記者懇談会が東宝の本社会議室で行なわれる。「ポニョ」についての発表を、鈴木さんが新聞社の映画記者さんたちに対して行なう会だ。通常、こんな形の発表はあまりなく、普通の映画だったらはホテルの宴会場で、ずらっと並んだテレビカメラを前に役者さんと行なうことが多いと思うのだが、何せ公開まであと一年以上もある作品だし、世間に出せるものは何一つ出来ていない時点での発表なので、こんな形になったのである。鈴木さんは、なぜか、中日ドラゴンズのファンクラブのブルゾンを着て登場し、フォトセッションまで行なったのだが、翌朝の新聞にその写真が使われたのは、案の定「中日スポーツ」だけで、せっかくの写真の扱われ方に、鈴木さんはちょっと不満気の様子だった。
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「にこやかな鈴木さんのフォトセッションの様子」
 
一度食べて以来、病み付きになっている制作渡辺の強い希望で再び納豆を共同購入。今回も決して買い占めるつもりはないのだが、またもやひとりでこんなに大量に購入(写真参照)。この納豆は、やはりご飯とよく混ぜ合わせて食べるのが一番おいしい食べ方。納豆そのものがおいしいのであまり薬味は入れないのですが、今回煎りゴマを振りかけてみたら、これまた格別な味になる。いや、暫くやめられそうにありません、納豆ご飯。
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「今回もたくさん買わせていただきました!」
 
ポスプロの古城環と仕上の理恵さん夫婦の子供が本日無事産まれる。予定よりも2週間ほど早かったのだが、母子ともに健康とのこと。おめでとう!その一報を聞いて、さっそく、ジブリ恒例の?飾り付けが、御覧のように盛大に、作画のスタッフと制作サンキチの手によって行なわれる。明日の古城くんの出社を心待ちにしながら、夜は更けてゆく。
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「準備は万端」
 
 
3月20日(火)
というわけで、東京で桜の開花宣言が出てめでたい本日、出社した古城くんの顔にも驚きと満面の笑みが咲く。改めて、おめでとう!
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「くす球も見事に咲きました」
 
今週は、東京国際アニメフェア週間。広報スタッフは夕方に、ビッグサイトまで車を飛ばして搬入を行なう。会場は、まだまだブースの組み立て最中で、「作業時間は、夜8時までです。それ以降、残業を行なう場合は運営事務局に直ちに届けてください」などと、トンテンカンテンやっている会場に女声のアナウンスが流れるのを耳にすると、やっぱり「ビューティフル・ドリーマー」を思い出してしまう、われら押井さん世代のスタッフなのであった。「なんたって明日は、学園祭初日ですからね...」(?)
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「出番を待つバルーンたち。トトロもいます」
 
 
3月21日(水)
というわけで、今日もビッグサイトに出向いて、ムービックプロモートサービスさんとアニメフェアの準備を続けている。カレーの会でおなじみの日テレさんやアイジーさんのブースが準備が終了していくのを横目に、ジブリブースはなかなか完成しない。特に問題なのは、30000枚のチラシの山で、ダンボールが少なくとも200箱はあるのだ。収納スペース考えていなかったため、これをいかにして収めるか、思案が続いたのだが良いアイデアは浮かばず、結局はアイジーさんのご好意に甘えて、溢れた100箱近くをアイジーさんのブースに置かせてもらうことに。「カレー3杯で手を打ちましょう」というアイジーの上田さん、本当にありがとうございますぅぅぅっ。
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「大量の段ボール箱たち。残りはアイジーさんへ」
 
 
3月22日(木)
制作の郷平が最近歯医者に通っている。ここ数年放っておいたツケが回ってきたためか、急激に痛み出すことがあり、ようやく医者に行く決断をしたのだとか。しかし、どうやら奥歯は全滅らしく、かなりの本数を抜歯しなければならないとのことで、顔色もさえない。大人の歯は一度抜けてしまうと二度と生えてこない。医学や科学がもう少し発達して、歯の種を歯茎に植えたら、再び歯が生えてくるようにならないものでしょうか。まあそんな"ないものねだり"をする前に、きちんと歯を磨くことを心がける必要があるのだろうが・・・。
 
東京国際アニメフェアがいよいよ開幕。ジブリブースは、展示が比較的地味で心配したのだが、大勢のお客さんに来てもらえる。海外の報道がいくつも来ていたのだが、いつものことだが、これだけアニメアニメと連日マスコミに取り上げられているわりに、国内の報道の取り上げ方は少ないように思う。東京都が中心で行なっているので、中央に嫌われているせいなのか、アピールの仕方が悪いのか、はたまたわれわれ出展者の内容が取材に値しないためなのか、来年はもっと頑張ろうと思った初日だった。(とはいうものの、第2日テレさんはちゃんと取材してくれて、その内容は近日アップされると思うので、乞うご期待)
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「休憩しているのではありません。チラシ詰めです」
 
 
3月23日(金)
小金井の桜堤の桜もついにほころぶ。都心より3日遅いが、そろそろ小金井でも花見の準備を始めねばなるまい。
 
そんな暖かな本日、「崖の上のポニョ」初ラッシュが行なわれる。"ラッシュ"というのは、"ラッシュ上映チェック"のことで、出来上がった映像をスクリーンに映してみて問題ないか確認することをいう。いよいよ今日の上映は50カット。何度も経験しているものの初ラッシュは緊張するもの。監督やメインスタッフからその鼓動が伝わってくる。ラッシュが無事、終わると各部署では「ポニョ」の話で少し興奮状態になっている様子。「すごく良かった」「可愛かった」「大ヒットの予感!?」などという感想は、事務系スタッフの感想でした。
 
夕方からは、作画インから少々遅れたものの、1スタ・バーで"ポニョの討ち入り"が行なわれる(つまり、ミニパーティ)。ところが、乾杯の音頭をとるはずの鈴木さんの声が出ないというアクシデント。そういえば、鈴木さんは、月曜日の記者懇談会の翌日から風邪のため声がほとんど出なくなっていたのだった。せめて一声だけでもと最大限振り絞って出した鈴木さんの声は、かすれがすれだったのだが、それでも、力強いものだったという。
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「監督や制作、プロデューサー(補)の姿も」

さて、パーティメニューでは、グルメな高坂さんが密かに入手した生ハムが美味しかったのは当然のこととして、意外に制作サンキチと作画の三浦さんが作ったパスタが大人気。というのも、三浦さんのお父さんがパスタソースの会社に勤めているらしく、わざわざ一般には市販されない業務用のものを取り寄せた秘伝のソースだったからだとか(学食なんかでも使われている噂も?)。これから、毎回期待してもいいですか?
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「大人気パスタ、ただいま振る舞い中」
 
宴もたけなわなこの日の夜、ジブリにまたまた新星クラブ活動が誕生。その名も"星部"。部長の美術の渡辺君が天体望遠鏡を持ってきていて、屋上に設置して天体観測を行なったのだった。天文には全く興味がないようなスタッフからの適当なリクエスト、「月が見たい」とか「土星が見たい」という声に全て10秒以内で応える部長の渡辺君の手腕は、まるで魔法のようだったという。現在はまだメンバー3人だというが、この日の大人気ぶりの様子を見ると、人気クラブに昇格するのも時間の問題だと思われた。
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「空気が澄んでいる冬の方が観測には適しているそうです」
 
小金井で楽しいひと時を過ごしている間、アニメフェアの会場では、チラシの封入作業に明け暮れていた。セットされたクリアファイルとチラシ30000セットに追加のチラシ2枚を封入する作業が行なわれていたのだ。詰めても詰めてもなくならず、新しい段ボールが置かれていく終わりの見えない単純作業の連続は、「女工哀史」か、はたまた「賽の河原」か...。こうして史上最大に過酷なアニメフェアの一日は過ぎてゆくのだった。
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「チラシ詰め、大分増員しました」
 
 
3月24日(土)
アニメフェア3日目。本日から一般デーということで、会場のボルテージ2段階ぐらい上がり、さらに気温の上昇とともに室温も5度くらい上がり、スタッフのストレスも3倍くらいになる。チラシの封入は会場の人目につかない裏手で行なっていたのだが、スタッフを増員したおかげで、「女工哀史」度は確実に上がっていた。スタッフの唯一の息抜きは、ポニキャンブースに居た"ミーナ"のお姉さんと一緒に写真を撮ることで、このときだけは連日の出勤で疲れがたまった広報部長の顔もパッと輝いていたという。
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「終わりの見えないチラシ詰めは、今日も続く」
 
 
3月25日(日)
いよいよ、アニメフェア最終日。この日、ジブリブースにも女性のスタッフが多かったためか、ついには他のブースのコンパニオンのようにカメラを持ったお客さんに写真を撮られるスタッフも。「何で私のことを撮るのでしょうか」と、腑に落ちない様子で、それはあまりに世間知らずじゃないのかなぁと思う。
こうして、4日間が無事に終わったのだが、閉会後には、お疲れさんの意をこめて記念写真を撮ったりする。ただ、その様子を不思議そうに横から撮っている外人さんがいて、こんな習慣は日本人だけなのかなと思う。その後30分もたたないうちにジブリブースは解体されていったのだった。
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「最後だと思うと、ちょっとさびしい」
 
最後に、休みも返上で、チラシを配ったり封入作業に徹してくださった、ブエナビスタさん、日テレイベント事業部さん、現代美術館広報さん、東宝アドさん、美術館スタッフ、ポスプロチーム、皆さんのご厚意と頑張りで、なんとかこの4日間を乗り切ることが出来ました。みなさん、大変お疲れ様でした。そして、本当にありがとうございました。
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「チラシ詰め現場。今日に限って、お菓子や飲み物の姿が...なぜ?」
 
 
3月26日(月)
先週開花したはずの桜だが、不思議と開花の進行が遅い。ここ小金井では、一部の木では3部咲きなのだが、一部ではまだ一厘も咲いていないという具合。おまけに、なんだか木によっては葉もいっしょに出始めているようだ。今年の桜は何かヘンである。さらなる異常気象の前兆でなければ良いのだが。
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「開花がなかなか進まない小金井近辺の桜の様子」
 
インフルエンザで一週間床に臥せっていた制作慎太郎がようやく復帰。とはいえ、まだまだ体調が万全でない様子。というのもインフルエンザに冒されているときは花粉症が出てこなかったらしいのだが、治るにつれて引き換えに今度は花粉症が出てきたらしいのだ。やはり梅雨時までは完全復調とはいかないか。毎年この時期は大変です。
 
小金井市の日中アニメ交流団がジブリに来社する。これは、小金井市の公民館が主催となって、中国のアニメ関係の大物(たとえばアニメ会社の社長とか大学の教授とか)を招へいし、日中交流を図ろうという主旨の会だ。普段ジブリではこのような主旨の企画に対してはお断わり申し上げているのだが、市長も参加している企画だし、地元の貢献の一環として特別に協力した次第。今日は朝からジブリ美術館を見て、午後はジブリで野中制作業務局局長の話を聞き、その後小金井公園で花見というスケジュールらしい。ジブリでは野中さんのわかりやすい丁寧な説明と質疑応答で、中国からの参加者は食い入るように話を聞いていて、質問が途切れることがなかった。その後は、鈴木さんも参加して恒例の写真撮影タイム。日本人も昔はそうだったのだが、中国の人は本当に写真好き。みんな最新の日本製高級デジカメでシャッターを切り続けていた。
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「ポスターを手に話す野中局長。ここぞとばかりに容赦なくカメラのレンズが向けられる」
 
 
3月27日(火)
ミッシェル・オスロ監督の最新作「アズールとアスマール」の日本語吹替版と日本語字幕版の制作が進行中。遅れに遅れていたネガフィルムとポジフィルムがようやく届いたので、テレシネするために急ぎ渋谷のスタジオへポジフィルムを届けに向かう。無事届けたのだが、会社に戻ってみるとフィルムの一部に傷がついていることが発覚。急遽、ネガフィルムのチェックをすることに。スケジュールがあまり無いので大丈夫だろうか・・・?(後日、ネガフィルムは無傷であったことがわかりました)それにしても、海外とのやり取りでは本当にドキドキさせられます。
 
 
2007年3月28日(水)
今日はお花見弁当の日。一時間延長された昼休みに、会社から特別に支給されたお弁当を持って、各自それぞれが桜の木の下にお向きお弁当を食べる恒例行事なのだ。この日を選んだのは広報西岡部長。桜の開花を予想しながら、桜の見ごろとお天気を考えて、日を決めるという大役を"なぜか毎年"仰せつかっている。今年は、少々開花を早めに読みすぎていて満開とは行かなかったのだが、天気は良く暖かい日になったので結果オーライ。よい花見ができたようで、西岡部長もホッと胸をなでおろしていた。
 
ところが、今日は平日ということで事務系スタッフはとにかく忙しい。他の会社は休みではないのでどうしても席を空けられず、ちょっと寂しいけれど、自席で弁当をいただくことになる。とはいえ、とても豪華なお弁当には思わず笑みがこぼれるのである。毎年楽しみな、いつまでも続いて欲しいジブリならではの伝統行事である。
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「席で食べても美味しいお弁当」
 
「ポニョ」で背景をお願いしている男鹿さんが上がりを持って来社。ついでに先週までのラッシュを観てもらいました。開口一番、「背景が素晴らしい!」とのお褒めの言葉。先週のラッシュから少し不安が増してきていた美術監督の吉田さんも、男鹿さんの言葉で自信を取り戻したようでした。
 
この日、朝から、昨夜放送されたNHK「プロフェッショナル」の話題で持ちきり。社内に居てもなかなか知りえない情報満載で、スタッフは一様に驚いて満足したようだった。ただ、NHKの担当ディレクターの荒川さんだけが思ったよりも視聴率が良くなかったせいか、さえない顔で、関係各署にお礼の挨拶に廻っていたのが印象的。また、宮崎監督は放送されたことを知らなかったとかで、「昨夜家に帰ったら、なんだか空気が重いんだよ」と語っていたという。
 
夜は、関係者で手嶌葵チャンの東京ライブにお呼ばれする。200人くらい入るホールで、塩谷哲さんのピアノの伴奏で唄う一時間のライブだった。葵チャンの唄とトークは、その穢れのないあまりのピュアさに、こちらが「ごめんなさい」と謝ってしまうほどの輝きを持っていると思う。心の底から浄化されたひと時だった。楽屋での葵チャンは相変わらずの調子だったが、笑顔がとても多くて、ますます素敵になっていたように思う。これからも、ジブリは一丸となって応援させていただきます。
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「いつもまっすぐな葵チャンと、照れる鈴木さん」
 
 
3月29日(木)
「ポニョ」の原画をお願いする○○さんが来社する。今かかわっている作品が終わってからになるのだが、その前に絵コンテやボード、キャラ表などを観てもらう。○○さんは、「もののけ姫」でも原画をやっていただいた人で、今回はそれ以来の久々のジブリ作品への参加となる。久々の参加なので少し不安な様子だったが、作る作品は違えども、基本的に何も変わらないスタジオ。すぐに馴染みますよ、○○さん。よろしくお願いいたします。
 
この日、ジブリ美術館にスウェーデン王妃がいらっしゃる。ということで、宮崎監督、鈴木さん、中島館長がスーツ姿でお出迎え。もと銀行員だった中島館長のスーツ姿が馴染んでいたのは当然だが、高級スーツできめた鈴木さんは、まるでどこかの親分みたいだったし、監督は美術館の上っ張りを着たせいで、奥さんに薦められたせっかくの上着は見えなかった。
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「国賓の来館に、浮き足立つ(?)中島館長」
 
スウェーデン王妃は聡明で素敵な女性で、この短いジブリ美術館訪問を心底楽しんでおられた様子だった。打ち合わせもしていないのに「Welcome to ジャパン!Welcome to ジブリ!」と声をあわせて呼びかけてくれる子供たちも登場し、とても和やかな雰囲気を醸し出していたひと時だった。
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「思いがけない子供たちの声援に、手を挙げて応える宮崎監督たち」 
 
 
3月30日(金)
鈴木さんを交えた月に一度の制作状況報告MTGが行われる。今回からPD室の西村くん、岸本くんを加えてのMTG。彼らは、「ポニョ」の宣伝に関する仕事を主にやっているので、「ポニョ」をきちんと理解するためには、実際の制作状況も把握しなければ理解できないという鈴木さんの提言によって参加することになったのだ。鈴木さんの言うことは確かで、制作状況を理解するということはこの作品の指揮をとっている宮崎監督がどのような考え、思いで作っているかを理解することに密接に繋がっているのではないだろうか。例えばどのカットで悩んでいるのか、どの部分にこだわっているのかなどアニメーション制作面に作品理解へのヒントが数多く落ちているように思う。
 
~春は別れの季節1~
この日、今度仕事を変わることになった4キャストの松村さんが挨拶に来社する。鈴木さんとお昼に出ることになったのだが、天気も良くなったこともあり、小金井公園にお花見に。丁度満開になっている木も多く、朝に降った雨のせいで緑も鮮やか、空も真っ青で、誠に結構なお花見日和だった。鈴木さんは、本当に桜が好きで小金井の桜の名所を本当に知り尽くしている。この時期、お昼に出かけてなかなか戻らない時は大抵桜を見に廻っているのだ。最近は、知らぬ間に切り倒されたり剪定されたりする桜の木も多く、憤慨することもあるのだが、まだまだ小金井公園の桜は健在で、この日の桜は特に見事だった。長く記憶にとどめておきたいと思う。そして、この日に合わせて桜の刺繍が入ったジーンズを穿いてきたお茶目な松村さん、本当にいろいろお世話になりました。
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「本当に綺麗な桜でした」
  
~春は別れの季節2~
夜は事務系スタッフで海外事業局に復帰したアミーのお祝いと、来月から美術館に異動になったヤスノンの送別会が吉祥寺の「まりや」で催される。アミーは母になっても相変わらずの毒舌健在で嬉しかったし、ヤスノンも淋しげだがこれからも頑張る感じなのでひとまず安心する。ヤスノンは一見心優しい"やさ男"なのだが、その本当のところは、ゲームやアニメ好きのオタクな一面がある(この業界に入ってくる人間なのだから至極当然なのだが)。それがすぐバレてしまうのが、正直なヤスノンらしいところ。今日の宴最後には御覧のようなオタクセットをもらってちょっと涙目に...。ヤスノン、働く場所が変わっても、いっしょに頑張ろう。
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「素敵な贈り物に心底嬉しそうな"アキバ系"ヤスノン」
 
~休憩~
ジブリでは、日々夕陽を誰かがチェックしています。作品に登場している美しい夕陽も日ごろの観察の賜物なのかもしれません。今日の夕陽は大気が不安定なために雲が発達し御覧のようにちょっと怪しい感じでした。
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3月31日(土)
これから「ポニョ」の作画スタッフが増えてくるため、作画フロアのレイアウト変更を行なう。人は増えてもフロアのスペースは同じなので大幅なレイアウト変更というよりは、各人のスペースを少しずつ削りながら作画机を追加するスペースを捻出するというやり方である。それにしてもなんとかあと少し、フロアが広がったりしませんかねぇ。
 
 
というわけで、2007年3月が終わります。今月は、「春のめざめ」が公開されたり「ポニョ」が発表になったりしたことで、なんだかあわただしかったように思います。来月はもっとのんびりと、と行かないところがジブリです(悲)。来月も今月以上に全開で飛ばして行きたいと思います。