「野中くん発 ジブリだより」2021年9月号

 スタジオジブリ最新作・宮崎吾朗監督作品「劇場版 アーヤと魔女」が現在全国の映画館で公開中です。元々は4月29日(木・祝)の予定でしたが新型コロナウイルス感染拡大のため延期を余儀なくされ、ようやく8月27日(金)の公開日を迎えることが出来ました。この原稿を書いている時点では緊急事態宣言が東京等13の都府県で9月12日(日)まで続くことになっており、まん延防止等重点措置も16の道県で同日まで継続しているはずですが、映画館は、制限はあるものの営業しているはずで、今度こそ劇場でアーヤの活躍をご覧頂けているはず。この作品は最初はNHK総合テレビで昨年末に放送されましたが、元々映像・音声共に劇場作品の基準で制作されており、今回の上映では一部新たなカットを加えた劇場版のバージョンとなります。一部の劇場では、最先端の音響と映像技術で作品への没入感を味わえるドルビーシネマで上映。原作:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(「ハウルの動く城」等)、企画:宮﨑駿、監督:宮崎吾朗、ジブリ初のフル3DCG長編アニメーション映画を、 感染防止に十分ご留意頂きつつ、劇場でお楽しみ下さい。なお、関連書籍やサントラCDは昨年末から今年初めにかけてすでに発売済ですが、キャラクター商品も劇場公開に合わせてこの度色々発売されました。また、描き下ろしのイラストを使ったLINEのスタンプも発売中です。こちらもどうぞ宜しく。

 さて、ジブリ関連の新刊書を2冊ご紹介。まず、『小説 となりのトトロ』の愛蔵版(文:久保つぎこ、徳間書店刊)。アニメージュ文庫の1冊として長年読み継がれてきた本がハードカバーで新登場、宮﨑駿監督の挿絵もカラーで収録されています。また、『熱風』で連載された三浦雅士さんのジブリ作品に関する長編評論が、大幅加筆の上『スタジオジブリの想像力 地平線とは何か』の題で講談社から単行本となって発売されました。どうぞ宜しく。

 最後に展覧会の情報を。「高畑勲展」が新潟県立近代美術館で9月18日(土)から始まります。また、愛知県美術館で開催中の「ジブリの大博覧会」はいよいよ9月23日(木・祝)まで(日時指定の予約制です)。さらに、展覧会ではありませんが、愛知県長久手市の愛・地球博記念公園のサツキとメイの家が、10月末まで期間限定で営業を一時再開中(入場日時指定です)。いずれも事前に公式サイトをご確認下さい。