「野中くん発 ジブリだより」2020年11月号

 この度、所沢駅の東口ロータリーに「となりのトトロ」のモニュメントが設置されました。これは、1960年代後半に宮崎駿監督が所沢に住むようになり、所沢の自然や風土に触れるうちに「となりのトトロ」の着想を得たことから、同作品の発祥の地、つまり「トトロの生まれたところ」であることを記念して作られたものです。この原稿を書いている時点では、私もまだ途中段階の写真しか見ていないのですが、大トトロとネコバス、そしてサツキとメイがブロンズで造形されていて、とても雰囲気のあるモニュメントになっているはずです。ジブリ作品のキャラクターを立体化した記念碑が作られるのは初めて。そしてもう1つ、所沢駅の発車メロディも、この度「となりのトトロ」の曲になりました。「さんぽ」と「となりのトトロ」の2つの歌のメロディをアレンジして、約5秒の音源を5パターン作り、5つのホームでそれぞれ個別の音源を再生します。私も今回初めて知ったのですが、駅の発車メロディは、聴いたときにどのホームか識別出来るように、ホーム毎に異なるメロディにするというルールがあるそうです。ジブリ作品のオリジナル主題歌が駅の発車メロディになるのも初めて。モニュメントと発車メロディ、いずれも所沢市の市制施行70周年を記念して生まれました。所沢市に行く機会がありましたら、一度見て、そして聴いてみて下さい。所沢駅では時間があったら5つのホームすべてを回って、聴き比べをしてみるのも面白いかも。

 さて、三鷹の森ジブリ美術館ですが、9月と10月は、限定的ではありますが久しぶりに一般向けにチケットを販売し、お客様にご来館いただきました。開館日数も一日当たりの入館者数も減らし、営業時間も17時半までに短縮、電子チケット限定で、館内の運営方法も種々工夫しての営業でしたが、10月後半には、初めての試みとして当日券の販売も行いました。11月と12月は、通常のメンテナンスに加えて空調設備改修工事のため長期休館、再開館は2021年1月15日からを予定しています。詳しくはジブリ美術館のホームページで最新情報をご確認下さい。同ホームページではスタッフ制作の動画日誌が連載中ですが、10月14日にアップされた回では、営業形態とメニューを大きく変更したカフェを体験する、宮崎駿監督、鈴木敏夫プロデューサー、宮崎吾朗監督らを見ることが出来たりもします。休館中はどうぞ動画日誌をお楽しみ下さい。