「野中くん発 ジブリだより」5月号

 昨年の今頃は、三鷹の森ジブリ美術館で開館以来初となる改修工事のための長期休館があり7月中旬までお休みしましたが、今年は例年通り、展示替えのために5月15日(月)から26日(金)まで2週間ほど休館した後、5月27日(土)より新しい企画展示「食べるを描く。」が始まります。

 スタジオジブリ作品は、食事のシーンが印象に残るとよく言われます。食事だけでなく、色んな日常生活の描写を丁寧にしているのがジブリ作品の特徴の1つだろうと思うのですが、中でも食べるシーンとそこに出てくる食べ物が語られることは多く、一部では"ジブリ飯"なる言葉も使われているようです。どんなシーンがあったのか、そこにはどういう意図がこめられていたのか、そしてどういう工夫がなされてきたのか。今回の企画展示は様々なジブリ作品で描かれてきた"食べること"をテーマにして構成されています。

 展示では、「千と千尋の神隠し」で千尋がおにぎりを涙を流しながら食べるシーンや、「ハウルの動く城」でハウルがベーコンエッグを作りソフィーやマルクルと一緒に食べるシーンなどの、原画や絵コンテ、背景画などの制作資料を見せながら、作画の技術、作り手の意図や工夫を解説します。また、「となりのトトロ」の草壁家の台所、「天空の城ラピュタ」のタイガーモス号のキッチンを実物大(もちろん本当は実物はないのですが、まあつまり実際の人間のサイズに合わせた大きさということですね)で制作し、映画の世界を体験し楽しんでいただけるようになっています。さらに、"食"を描くことは登場人物たちの暮らしや文化を描くことでもある、ということで、映画を作るときの資料になるような参考図書の紹介コーナーも設けます。こうした展示を通して"食べる"ということを今一度振り返ると共に、映画の楽しみ方がさらに豊かになるのではないでしょうか。今回の企画展示は観終ったあと、お腹がすごく空きそうですね。企画・監修は宮崎吾朗監督が担当します。ご期待下さい。

 なお、今年もジブリ美術館では夏休みシーズンチケットの先行抽選販売を実施します。7月分は5月25日(木)から5月31日(水)まで、8月分は6月25日(日)から6月30日(金)までインターネットと電話で受け付けます。一般販売分はいつも通り前月10日より発売開始。詳しくはジブリ美術館のホームページをご覧下さい。https://www.ghibli-museum.jp/