「野中くん発 ジブリだより」 9月号

 愛知県の愛・地球博記念公園(モリコロパーク)で9月12日(土)から11月8日(日)まで「ジブリの大博覧会」が開催されます。今回、全国都市緑化あいちフェアがモリコロパークで開催されますが、ここは10年前の愛知万博会場跡地であり、現在もサツキとメイの家が展示中です。そうしたご縁もあり、同フェアの一環としてこの展覧会の実施が決まりました。

「ジブリの大博覧会」は2つの大きな柱があります。1つはおなじみの「思い出のマーニー×種田陽平展」。映画「思い出のマーニー」の世界を、同作の美術監督であり元々実写映画の美術監督として世界的に著名な種田陽平さんが巨大空間アートで表現。さらに、物語の重要なシーンを描いた精細で幻想的なジオラマや背景画の数々、映画には出てこない美術設定資料の展示もあり、アニメーション美術と実写映画美術が融合した種田さんの「映画の美術」を丸ごと楽しめます。

 もう1つは、本邦初公開となる「ジブリの大博覧会展」。「風の谷のナウシカ」から「思い出のマーニー」まで、スタジオジブリ30年間の歩みを数千点の貴重な資料で振り返ります。これまでジブリ作品がどのように生み出され、世に出て行ったか。ポスターやチラシ、新聞広告やノベルティグッズといった広告宣伝物を中心に、制作資料、企画書、写真など未公開資料を含む多数の品々が所狭しと展示空間を圧倒します。鈴木敏夫プロデューサーはこの展覧会について「汗と涙の30年間を、是非見てください。」とコメントしていますが、作品の伝え方・伝わり方、そして作品を生み出したジブリというスタジオそのものを感じてもらえる、これまでに例のないユニークで多彩な展覧会となることでしょう。この展覧会のために社内で大号令が下り、ここ数か月、各スタッフが探索作業を続けた結果、色んな資料が発掘されました。まだ最終的な展示内容を私も観ていないのですが、オープンが楽しみです。

 さて、展覧会といえば、香川県立ミュージアムで好評開催中の「近藤喜文展」はいよいよ9月27日(日)まで。本当に素晴らしく充実した内容の展覧会ですので、まだの方はぜひご覧下さい。

 最後になりましたが、昨年より実施中の「On Your Mark」特別ディスクの配布、申込締切が10月31日(土)と段々迫って来ました。「宮崎駿監督作品集」のブルーレイ又はDVDのボックスをお買い上げの方が対象です。詳しくはジブリのホームページをご覧下さい。