「ジブリだより」2025年12月号
2025.12.10パリのエッフェル塔からほど近い、日本文化会館で現在開催中の展覧会『高畑勲 今日のアニメーションのパイオニア│戦後からスタジオジブリまで』。これは、9月に国内巡回を終えた『高畑勲展』を再構成し、フランスのアニメーション映画「王と鳥」の新たな展示を加えたもので、予想を大きく上回る来場者数となっています。展示冒頭のご挨拶や年表から熱心にパネルを読み込む方が多く、滞在時間も長めなのは、高畑監督を敬愛していた研究者イラン・グエンさんによる丁寧な翻訳の力も大きいと感じます。オープニングの夜には、高畑監督と親交のあったアニメーション映画監督のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットさんや、ミッシェル・オスロさんが駆けつけてくださいました。高畑監督が愛した国・フランスでこの催しが開催され、故人と交流のあった関係者が一堂に会したことに、高畑監督もきっと喜んでいることでしょう。26年2月7日(土)まで開催予定です。
東海テレビで毎週月曜夜に放送されている「また、会えたね!ジブリパーク」をご存じでしょうか。ジブリパークの最新情報やイベントなどを紹介している約3分間の番組で、「青春の丘」にある郵便ポストから手紙を出すお客様のエピソードや、植栽管理を担当するスタッフの仕事ぶりなど、他のメディアではあまり取り上げない視点からジブリパークの魅力を伝えています。また名古屋や長久手だけでなく、東京にも撮影スタッフが足を運んでジブリにちなんだ催しや作品も取り上げていて、ファンには見逃せない内容となっています。毎回見終えると前向きな気持ちになれるこの番組、放送は東海3県のみですが過去の放送は公式YouTubeでも視聴できますので、ぜひチェックしてみてください。
最後に、今年のスタジオジブリとジブリ美術館の社員旅行は昨年に続き5回目となる「京都」でした。何度訪れても素晴らしいという理由で今年も選ばれたようです。出発は11月4日(火)の朝。大半のスタッフが東京駅に集合し、途中、品川や新横浜からも続々と新幹線で合流。2泊3日の旅程のほとんどは自由行動でしたが、初日の夜は全員がホテルの宴会場に集まり、夕食をともにしました。その後は各自で日程を組み立てて過ごし、四国まで足を延ばしたグループもいたようです。2日目の5日(水)の夜はスーパームーンでしたがあいにくの天気で、見られずに残念がる天文好きのスタッフも多くいました。今年も事故なく全員無事に帰ってこられて何よりです。


