「野中くん発 ジブリだより」2024年9月号

 ジブリ作品のアナログ盤シリーズ、つまりLPレコードですが、7月に「君たちはどう生きるか」のサウンドトラックが発売され、次は「平成狸合戦ぽんぽこ」「耳をすませば」のイメージアルバムとサウンドトラックが11月3日(日・祝)のレコードの日に発売されることが決まりました。発売元はいつも通り徳間ジャパンコミュニケーションズです。

 このアナログ盤シリーズ、最初に出たのは2018年のレコードの日で、その時は「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」3作品のアルバムが発売されました。これらの作品が公開された1980年代中〜後期は、まだアナログ盤からCDに徐々に切り替わりつつある時期だったので、全タイトル、公開当時にアナログ盤が出ており、ジャケットやライナーノーツ、帯などを再現し復刻盤として制作・発売されました。私も映画公開当時、それらのアナログ盤を買って聴いていましたが、正直言って、6年前にアナログ盤を改めて出すと聞いた時は、果たしてどれくらい売れるのだろうとやや懐疑的でした。アナログ盤にほとんど思い入れがない人間だったので。しかしそれらの復刻アナログ盤はとても売れ行きが良く、以後、それ以降の作品、つまり「魔女の宅急便」以降のアルバムも次々にアナログ化。その辺の作品からは、公開時もアナログ盤の発売はされなくなってきていたので、ジャケットやライナーノーツ等は新規にオリジナルでデザインし制作されました。音は「ナウシカ」等を含め、すべて改めてアナログ用にリマスタリングしています。そしてやはり好調な売れ行きは続き、今回の「平成狸合戦ぽんぽこ」「耳をすませば」各アルバムのアナログ化に至ったわけです。

 要は私が認識不足だっただけで、アナログ盤は世界的にも復権していて、しっかり市場があるのですね。ジブリ作品のアナログ盤も、相当な数量を海外のお客さんに購入して頂いているそうです。皆様、ジブリの〝レコード〞をどうぞ宜しく。

 さて、夏から続いている各展覧会ですが、「ジブリパークとジブリ展」東京会場(寺田倉庫 B&C HALL/E HALL)、「金曜ロードショーとジブリ展」広島展(広島県立美術館)、「アニメージュとジブリ展」岩手会場(花巻市博物館)がいずれも9月23日(月・休)まで開催中です。日時指定予約制のところもありますので、公式サイトをご確認の上、宜しければどうぞ。