「野中くん発 ジブリだより」2022年6月号

 ここのところ、スタジオジブリ作品の舞台に関する話題が続いています。まず、全く新たなニュースとして、イギリスの名門劇団ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)による「となりのトトロ」舞台化が先頃明らかになりました。エグゼクティブ・プロデューサーは久石譲さんで、この舞台化はそもそも久石さんが提案し、宮﨑駿監督が〝久石さんがやるなら〞とその提案を受け入れたことで始まりました。演出は、数々のオペラ作品を手掛け、ローレンス・オリヴィエ賞を受賞しているフェリム・マクダーモットさん、脚本は注目の若手脚本家トム・モートン=スミスさん。最初はロンドンのバービカン劇場で今年10月8日(土)〜来年1月21日(土)上演予定で、10月8日(土)から10月14日(金)はプレビュー期間です。製作はRSCと日本テレビの共同製作。果たしてどんな舞台になるのか、期待が高まります。

 一方日本では、2019年12月に上演され高く評価された歌舞伎版の「風の谷のナウシカ」が、本年7月に帰ってきます。前回は原作漫画全7巻を、昼の部と夜の部の2部構成ですべて舞台化したことも大いに話題になりましたが、今回は昼の部にあたる前半部分の脚本を一部手直しして、七月大歌舞伎の第三部として歌舞伎座で上演予定です。題して「風の谷のナウシカ 上の巻 │白き魔女の戦記│」。配役も変わり、尾上菊之助さんがクシャナを、中村米吉さんがナウシカを演じます。上演期間は7月4日(月)〜7月29日(金)、6月14日(火)よりチケット発売開始予定とのことで、詳しくは公式サイトをご確認下さい。

 また、これも大好評の舞台版「千と千尋の神隠し」ですが、予定通りならば、6月22日(水)からいよいよ名古屋・御園座で始まる最終公演を、Huluが7月3日(日)、4日(月)の最終2日間、独占生配信の予定です。詳しくは公式サイトをご覧下さい。
(注:7月1日(金)に、7月3日(日)、4日(月)の公演と独占生配信について中止または変更の発表がありました。詳細は公式サイトをご確認下さい)

 さて、話変わって展覧会についてですが、現在京都文化博物館で開催中の「鈴木敏夫とスタジオジブリ展」京都展はいよいよ6月19日(日)まで。その後東京展が7月1日(金)から、天王洲 寺田倉庫 B&C HALL/E HALLで始まります。リニューアルしパワーアップした同展、有難いことに京都では大入りが続いています。どうぞご期待下さい。そして福岡アジア美術館7階 企画ギャラリーA・B・Cでは「アニメージュとジブリ展」が好評開催中。こちらもどうぞ宜しく。