「野中くん発 ジブリだより」2021年6月号

※この記事は通常、スタジオジブリが発行し毎月10日に配布している月刊小冊子『熱風』に掲載されている文章を、毎月同じ日にそのまま掲載しています。しかし昨今、状況の変化が急なので、先月に引き続き今月も、本誌掲載の原稿をこのホームページ用に修正した独自バージョンを掲載しています。

 本来ならば4月29日(木・祝)に劇場公開されるはずだった「アーヤと魔女」ですが、既報の通り公開延期となりました。当初、緊急事態宣言は5月11日(火)までの予定でしたが、その後5月末まで延長、さらに6月20日まで延期されることに。6月以降の宣言延長に関しては、休館を余儀なくされ続けてきた多くの映画館についても、制限付きで再開し始めましたが、依然として全体の状況は流動的です。「アーヤと魔女」の上映状況につきましては、「アーヤと魔女」公式サイトやジブリのホームページ等でお知らせしますので、どうかご注意下さい。

 一方、三鷹の森ジブリ美術館ですが、緊急事態宣言により4月25日(日)から休館となったため、企画展示「手描き、ひらめき、おもいつき」展は、5月16日(日)までの会期を全うすることが出来ないまま、終了せざるを得ませんでした。残念です。この企画展示の内容は、書籍『宮崎駿とジブリ美術館』(岩波書店刊)にさらに中身を濃くして収録されていますので、見られなかった方は同書をご覧頂くと良いのではないかと思います。安い本ではありませんが、重版がすぐに決まるなど内容はとても好評で、お値段以上の価値があると思います。

 ともあれ、ジブリ美術館については6月2日(水)より営業を再開し、同日より新企画展示「アーヤと魔女」展も始まりました。大変力の入った、見応え十分の展示になっています。ジブリ美術館は日時指定の予約制ですが、販売方法は以前と異なる点もあり、また、状況は日々変化していますので、ジブリ美術館のホームページをぜひご確認下さい。

 ジブリ関連ではもう1つ、松屋銀座で開催していた「アニメージュとジブリ展」も、残念ながら4月25日(日)以降は中止となり、予定していた会期は半分となってしまいました。次回は石巻で6月19日(土)からマルホンまきあーとテラスで開催されますので、どうぞ宜しく。詳しくは公式サイトをご覧下さい。

 そんな中、福岡市美術館では高畑勲展を継続して開催しています。東京・岡山で大変好評だったこの展覧会、会期は7月18日(日)までですので、公式サイトの注意事項をご確認の上どうぞお越し下さい。