「野中くん発 ジブリだより」 1月号

 皆様、新年明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。今年の干支は未(ひつじ)。毎年、スタジオジブリでは宮崎駿監督が描き下ろしたその年の干支のイラストを用いた年賀状を制作しており、各スタッフが使っています。今年のイラストは当然羊が描かれていますが、これがまた大変可愛い出来栄え。ジブリのホームページに掲載されているはずなので、宜しければ一度ご覧になってみて下さい。ちなみに、1997年〜2008年までの年賀状のイラストは、宮崎駿監督の著書『折り返し点』(岩波書店刊)の巻頭にカラー口絵で収録されていますので、こちらも機会がありましたらご覧になってみて下さい。

 さて、2015年の最初の話題は1月21日(水)に発売される「高畑勲監督作品集」。高畑監督のブルーレイディスク・DVDのBOXセットです。昨年7月に宮崎駿監督のBOXが発売されましたが、年末にあった高畑監督最新作「かぐや姫の物語」ブルーレイ・DVD発売と連動して、今回は高畑監督のBOXの登場です。「太陽の王子 ホルスの大冒険」から「かぐや」まで劇場用作品全12作を揃えており、もちろんこれは初めてのこと。高畑さんはジブリ以前にも、「ホルス」をはじめいくつかの会社で監督作品がありますが、今回は会社の枠を越えて1つのBOXに揃いました。このBOXで初めてブルーレイ化される「パンダコパンダ」2作や「セロ弾きのゴーシュ」「柳川堀割物語」などの作品もあり、その点でも注目です。本編ディスク11枚、特典ディスク1枚の計12枚組で、発売元はウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン。特典ディスクの「狼少年ケン」2本もぜひ観てみたいですね。

 また、同じ日に、徳間ジャパンコミュニケーションズからは「高畑勲サントラBOX」が発売されます。タイトルが示す通り、高畑監督作品のサントラ盤を集めたCDBOXセットで、アルバム8タイトル(内1つは2枚組なので計9枚)と特典ディスク1枚の10枚組。こちらもレーベルを越えて各社の音源を集め、元々サントラ盤が発売されていない「ゴーシュ」「柳川」「劇場版 赤毛のアン」を除く、劇場用9作品のサントラ盤を揃えています。中でも「ホルス」は、19年前に10枚組CDBOXの1枚として発売されたきりで、長らく入手困難だった音源なので、今回の発売は貴重です。「じゃりン子チエ」も、劇場版のサントラアルバムのCD化は初。この機会にぜひどうぞ。