メインコンテンツ | メニュー | リンクメニュー

ページ内容

「ゲド戦記」制作日誌

2006年6月 5日

フィルムチェック開始

 
 こんにちは。

 今朝は10:00から、ゴロウ監督・映像演出の奥井さん・美術監督の武重さんと、「ゲド戦記」のフィルムチェックを行いました。
 
 
 「あれ? 映像は完成したハズなのに、まだチェックが必要なの?」
 
 
 と、思われた方もいらっしゃるかもしれません。

 去る5月23日(火)に、最後のラッシュ上映が行われ、映画「ゲド戦記」の映像は全て完成しました。

 ジブリに限らず、現在、アニメーションの制作現場では、線画と背景を手で描いた後(線画と背景も、コンピューターで描く作品もあります)、それらをパソコンに取り込んで、以降の作業をデジタル上で行うようになっています。

 この間の完成映像のチェックも、デジタルデータを上映して行っていました。


 しかし、僕らが実際に映画館で観る映画は、DLP(デジタル上映)も普及し始めたとはいえ、まだまだ、映写機による、フィルム上映が主流です。
 
 
20060605_film.jpg
『映画の冒頭・トトロマーク部分のフィルム』
 
 
20060605_eisya.jpg
『フィルムをかけて上映する映写機』
 

 そこで、デジタルデータを、最終的にお客さんに観て頂く状態である、フィルムに変換(焼く)する作業が必要になってくるのです。


 現在は、デジタル上で作った映像を、ラボ(現像所)で、最終的にフィルムに焼く作業が進められているところ。

 デジタル上で作ったデータを、フィルムに焼く(感光させる)ことを、「フィルムレコーディング」と言うのですが、今日のチェックは、フィルムに焼かれ、実際に映画館で皆さんが映画をご覧になる状態と同じものを、メインスタッフでチェックした……という訳なのです。

 クッキリハッキリとしたデジタル映像も良いものですが、発色が良く、全体的にしまった感じに見えるフィルムの質感は、「これぞ映画!」とうならされるモノ。
 
 なんだか、実際に劇場で映画を観ているようで、ちょっとドキドキしちゃいました(笑)

 ゴロウ監督以下、メインスタッフの感触も上々です!