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2006年4月17日

第七十二回 あらためて、感謝

さて、今日から再び私宮崎吾朗が筆を執ります。

現在、原画、美術の受け持ちの仕事を終えたスタッフたちが
順に制作休暇に入っているため、
スタジオは以前より少し静かになっています。
できることなら、休暇に入るスタッフ一人ひとりに
「ありがとうございました」と伝えたいのですが、
つい気後れしてしまったり、バタバタしていたりして、
声を掛けそびれてしまうことがままあります。
この場を借りて、あらためて感謝の気持ちを伝えられればと思います。

そして先週末、全部で6ロールあるうち、
3・4ロールのカッティングが終わりました。
これで、全体の2/3弱の絵が完成したことになります。
今回のカッティングも、スタッフみんなの頑張りのおかげで、
ほぼ全てのカットが完成した形で迎えることができました。

1・2ロールのカッティングの時は無我夢中でしたが、
今回は少しだけ慣れたこともあって、多少、気持ちに余裕がありました。
そのおかげで、作画、美術、仕上げ、CG、撮影と、
それぞれの仕事ぶりを再発見して感心したり、
素人からはじめた自分の不明を恥じたりと、
あらためて色々なことに気がつかされました。

一つだけ例を挙げると、アクション繋がりのカットがあります。
あるシーンの中で、一連のカットが
キャラクターのアクションによって連続している場合、
カッティングをしてみると、ベテランの原画マンが担当したシーンは、
良く計算されていて、とてもスムーズに繋がっていることが実感できます。
それは手の上げ下げや、足の運びといったことだけではなく、
連続した芝居そのもののリズムが、上手に形づくられているということです。
これがベテランのベテランたる所以なのだなと、実感しました。

次回からしばらく、2回目のカッティングを終えての
感想を書いていきたいと思います。