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作品の内容の解説♪ 海のおかあさん

新しい海の唄の誕生 - 覚 和歌子作「さかな」より翻案

 宮崎監督は、「崖の上のポニョ」で、これまでにない“新しい海の唄”を作りたいと考えていました。

 これまで海の唄というと「うみはひろいな 大きいな*」という唱歌に代表されるように、海を風景や舞台として捉えた唄ばかりでした。監督は今回の作品のために、“海そのもの”を歌った唄を作りたいと思い悩んでいたのです。


 そんなある日、覚和歌子さんの詩集『海のような大人になる』(理論社刊)の中の一編の詩「さかな」に出会い衝撃を受けます。その詩には、監督が思い描いていた“海そのもの”が表現されていたからです。そして、宮崎監督はこの詩を元に、「海のおかあさん」の歌詞を書き上げたのでした。

 後日、音楽担当の久石譲氏に手渡された音楽ノートには、歌詞とともに次の一文が添えられていました。


 — これは覚和歌子さんの詩集『海のような大人になる』の一編「さかな」を元にしました。

 こうして、宮崎監督と覚和歌子さんと久石譲さんによる全く新しい海の唄、「海のおかあさん」が生まれたのです。

* 文部省唱歌「うみ」(作詞:林柳波 作曲:井上武士)より


林 正子 ソプラノ歌手

 東京都出身。東京藝術大学声楽科卒業、同大学院修士課程修了。安宅賞受賞。
 「コシ・ファン・トゥッテ」フィオルディリージ、「椿姫」ヴィオレッタ、「リエンツィ」イレーネ、「ラ・ボエーム」ミミ、「タンホイザー」ヴェーヌスなどのオペラ出演のかたわら、東京都交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団等の交響曲やレクイエムのソリストを務める。
 1998年、スイス・ロマンド管弦楽団のドイツレクイエム以後、オーストリアの音楽祭をはじめ、ヨーロッパでのコンサート活動を始める。
 2000年、トゥールーズオペラ国際コンクール入賞。2001年五島記念文化オペラ新人賞受賞。2002年「忠臣蔵」お艶、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」エーファ。2003年「カルメン」ミカエラ、2005年「フィレンツェの悲劇」ビアンカ等を好演。読売日本交響楽団・桂冠指揮者ゲルト・アルブレヒトと多くの公演を行っている。
 2004年ジュネーブ音楽院ソリスト・ディプロマ取得。現在ジュネーブ在住。すでに海外でもその実力は注目を集めている。コンピレーションCD『image』ベスト盤『イマージュ・エッサンシェル』へ参加。

覚 和歌子

 山梨県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専攻卒。大学卒業と同時に作詞家デビュー。平原綾香、クミコ、ムーンライダーズ、SMAPなどの作詞で多くの作品をCD化。
 1992年以後、自作詩の朗読ステージを国内外で精力的に展開。『朗読するための物語詩』という独自の分野を開拓し、評価を受ける。
 「千と千尋の神隠し」('01)の主題歌「いつも何度でも」の作詞でレコード大賞金賞。著作に、第一物語詩作品集『ゼロになるからだ』(徳間書店)、最新詩集『海のような大人になる』(理論社)、エッセイなど多数。
 04年ソロアルバム『青空1号』をソニーよりリリース。08年3月、企画・監修・補作した「星つむぎの歌」(歌・平原綾香)が土井隆雄宇宙飛行士のウェイクアップ曲として大気圏外のスペース・シャトル エンデバー号内で使用される。
 同年5月公開の写真映画「ヤーチャイカ」では、原作・脚本・監督(共同監督・谷川俊太郎)を務める。