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2006年5月30日

第九十六回 トリは、菅原文太さん

本日でアフレコが完了しました。

アフレコの最後に登場したのは、
大賢人ハイタカ(ゲド)役の菅原文太さんです。
2日間で、全ての声を吹き込んで下さいました。

私がハイタカの声に望んだのは、「らしくない声」です。
いかにもヒーロー然、賢人然といった声ではなく、
旅を通じて経験を積み、
大地を自分の足で踏みしめて歩いているような
存在感のある声が必要だと考えていたのです。
若者から見れば取っ付きにくい、けれど包容力があり、
大賢人という地位にあることを感じさせない、そんな喋りです。

菅原さんの声と演技は、
まさに私たちの望みにかなったものでした。

アフレコが進むにつれ、ハイタカの丈夫な足が、
圧倒的な存在感をもって一歩一歩踏み出されていくような、
そんな印象を受けました。
そして無骨な印象の中に、
時折垣間見える優しさがとても魅力的でした。

菅原さん、本当にありがとうございました。


これで、映像、音楽、声、効果音と、素材は全てが出揃いました。
これからはMixが始まります。
色々な材料を混ぜ合わせて、一つにしていく作業を
Mixとはよく言ったものだと、妙な感心をしています。
いよいよ、終わりの始まり、という感じです。