「野中くん発 ジブリだより」 12月号

 この号が出る12月、三鷹の森ジブリ美術館は恒例のクリスマス装飾真っ最中です。ジブリ美術館のクリスマス装飾は毎年、何らかのテーマがあり、それに沿って趣向が凝らされています。たとえば一昨年は「中世ベネチア」で昨年は「ドイツのクリスマス」でした。いずれも当時開催中だった企画展示「ジブリの森のレンズ展」「クルミわり人形とネズミの王さま展」にちなんでいましたが、さて、今年はどんな飾り付けになっているでしょうか。12月は毎年少なからぬお客様に、このクリスマス装飾を目当てにジブリ美術館にお越しいただいており、担当者も力が入っている様子。手前味噌ながら、確かにあの雰囲気はなかなかのものだと私も思います。ジブリ美術館の空間とクリスマスとは相性がいいのでは。機会がありましたら、年に一度の貴重なこの時期のジブリ美術館をどうかご覧下さい。なお、現在好評開催中の企画展示「幽霊塔へようこそ展―通俗文化の王道―」との関連で、ギャラリー展示「ミステリーへようこそ」展も10月下旬より始まっています。企画展示を観てミステリー小説に興味を持った方に、おススメ本を紹介する内容で、様々なジャンルに亘ってガイドを試みていますので、こちらもどうぞ宜しく。今のところ2月15日(月)までの開催予定。なお、三鷹の森ジブリ美術館のチケットは予約制です。

 さて、ジブリ関連の新商品を3つご紹介します。まず、この夏大ヒットした「映画 ひつじのショーン~バック・トゥ・ザ・ホーム~」のブルーレイ+DVDセットが三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーとして12月16日(水)にリリース。イギリスのアードマン制作の短編テレビシリーズ「ひつじのショーン」は日本でも大人気ですが、長編映画になってもその面白さは健在どころかむしろパワーアップ。発売元はウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンです。2つめは、ジブリ作品の主題歌・挿入歌を集めた2枚組コンピレーションCD「スタジオジブリの歌―増補盤―」。2008年に出た同タイトルCDに「思い出のマーニー」までの直近5作品分の歌をしっかり増補してリニューアル。徳間ジャパンコミュニケーションズより発売中です。そして、本誌に連載されて評判だった舘野仁美さんの『エンピツ戦記 誰も知らなかったスタジオジブリ』の単行本。加筆されてさらに読み応えが増し、鈴木敏夫プロデューサーの序文も新たに収録。中央公論新社より発売中です。皆様いずれもどうぞ宜しく。