「野中くん発 ジブリだより」 7月号

 7月17日(金)、スタジオジブリ関連の映像ソフトが5作品、一気に発売されます。まず「海がきこえる」のブルーレイディスク。1993年に制作・放映され一部劇場公開もされた、氷室冴子原作・望月智充監督の長編テレビスペシャルです。「海」は劇場作品と同じ35㎜フィルム撮影。なので、他のフィルム作品と同様、4Kデジタルリマスターで高画質のブルーレイ化をしています。これで「風の谷のナウシカ」から「思い出のマーニー」まで、ジブリ全長編のブルーレイが揃いました。この機会に未見の方はぜひご覧下さい。

 次に、宮沢賢治原作、高畑勲監督の「セロ弾きのゴーシュ」。1982年製作のオープロダクション作品で、青春映画、音楽アニメーションの傑作です。単品ブルーレイは今回初発売で、オリジナルネガをスキャンしてやはり4Kデジタルリマスターで制作。今年4月に新録音の、高畑監督と才田俊次作画監督のオーディオコメンタリーを収録、カラー24ページのブックレットも付属。新マスター版DVDも同時発売です。

 他の3作品はいずれもトムス・エンタテインメント作品で、やはりブルーレイディスクと新マスター版DVDの同時発売。「じゃりン子チエ 劇場版」は1981年の高畑勲監督作品で、はるき悦巳氏の大ヒット漫画を、笑いあり、涙あり、さらにアクションもありの心にしみるドラマとしてアニメーション化。根強いファンの多いこの作品、後にテレビシリーズが多数作られた、その出発点となった傑作です。関西のお笑いスターが声の出演で勢揃いしているのも楽しいですね。

「パンダコパンダ」は1972年の1作目と1973年の続編「雨ふりサーカスの巻」の2本立。演出:高畑勲、脚本:宮崎駿のコンビが子供たちに贈る永遠の名作です。単品のブルーレイディスク化はこれも今回初で、ファン待望です。引き続き、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー提供での発売となります。

 最後は宮崎駿監督の「劇場版 名探偵ホームズ」。「風の谷のナウシカ」の併映作として1984年に劇場公開された作品です。これぞ漫画映画、アクションに次ぐアクション、犬のホームズが大活躍する快作で、何度観ても飽きない面白さに満ちた冒険活劇です。

 発売元はすべてウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンで、同社と文藝春秋のコラボレーション企画「ジブリがいっぱいCOLLECTION×文春ジブリ文庫サマーキャンペーン」も同時にスタート。ぜひ宜しく。